ギルガメッシュ @ 横浜ベイホール

2010.10.24 - 23:46

というワケで昨日のブログです。
(日付内にあげそこねたら、なんとなくこの時間までダレました)
だってさー、最終新幹線だと新幹線ホームに23:49着なわけ。で、うち方向の
地下鉄終電が23:55なわけ。新幹線から地下鉄までの乗り換えって、そこそこ
けっこう距離あるわけ。で、地下鉄内で日付変更線を越えるわけ。



この横浜ベイホールという場所は、ずいぶんと
昔から、いろんなバンドを観ているハコです。
最前にいたことも(trans:bound−ステージ高いので首痛い)、
4,5列目でぎゅむぎゅむになったことも(INORAN−押し易い)、
物販にいたことさえありますが(某バンドの事務所なし時代)、
後方参戦によい思い出はあまりありません。
4本もの柱が素敵な位置にある小屋として有名ですしね。


1ツアーで複数箇所を観る…という真似を、ギルガメッシュに
ついてしたのは初めてでした。秋ツアーのファイナルです。

ライヴに行くという行為は、私にとってもはや
"特別なこと" だったりはしないのですけれど
(かといって "日常" なワケでもないのですが)、
それでもその時その時に、その、たった1箇所を
選ぶ理由があります。

選んでいる…ということは、選んだもの以外を
捨てているということに、ほかなりません。

ライヴを観ることを選んだ時点で、その時間や費用を
ほかにまわさない決断をしているワケですし。
ましてや、同じ日付のすべてのライヴが、天秤にかけ
られて、捨てられているのです。

ステージという板の上にいる限り一生、
キャリアも年齢も関係なく、対等に比べられ、
そして選ばれているということに、慣れて
安心して欲しくはないと、思ったりします。
なんとなく、ね。


25日4:46追記
先週のブログでぐだぐだとクダをまいたように、
長年のつきあい(?)であるthe foolを蹴っての参戦でした。

P.A.卓より後方の最上段シモテより。
最上段にはUst用の機材が置かれていたため、
あがれる段部分は12cmほどでしたが、それだけ
あれば、踵を乗せて1列だけは立ててしまいます。
おかげで視界はきわめて良好。
視点が高いため、Яyoくんの左手はおろか、
膝こぞまでみえて、ドラム見物には最高の位置でした。

P.A.が近いので、音もよいかと期待したのですが、
卓より後方は、ちょうどP.A.スピーカーが左右の柱で
どちらも隠れてしまうという、悪環境。

最初の数曲は、ギター音まったく聴こえませんでした。
(脳内フェーダーでゼロにしていたりもするのですが、
聴こうとして聴こえないのはちょっと許容しがたい)

一方で、人波にまったく遮られないため、
ときどき直でキャビネットからの中音が聴こえて
きたりもして、意外と耳の舵取りは難しかったです。


とはいえ、リズム隊の音が強調されたバランスは、
このバンドにおいては魅力的であり、いろいろと
心配のタネが尽きない左迅くんが、意外にも(失礼)
ファイナル・マジックで調子がよく、総合的には
名古屋をうわまわったかと。


もちろん、いいたいことは多々あります。

名古屋同様 気になった、弐くんの遅れとか。
というよりも、リズム隊がつっこんで刻んでいるのに
ギターだけがカウントにジャストなのだと思います。
(唄だけがズレる、もしくは別リズムというのは
技法でもあるし、よくあるので気にならない)

そういう意味ではたぶん、愁くんのが賢いのだな。
愁には言葉を使う能力があって、自分が補佐役に適して
いることも知っている。←なかなか出来ることではない
音楽的ボスたるЯyoに、合わせるべきなのをわかっていて、
全力全霊かもしれないけれど、合わせることが出来ています。


"行きたいライヴとして選んでもらえること" の次のステップが、
"行かれないことを悔しいと思ってもらえること" なのはわかり
ますが、客側にもライヴに来られないくらい自分に必死になら
なきゃいけない状況というのが、誰にも必ずあるものです。
(私だって大学受験の1月1日からと、医師国家試験前 4週間は
ライヴ禁生活しましたし)

そんな中で、じじぃになってもやってるっていう発言は、
帰る場所になるという決意とポジティブに捉えることが
できる一方で、表裏で最大の落とし穴にもなり得ます。

いつまでも続いていくんだろうな…という安心感が、
別にいま聴かなくてもいいや…という油断に繋がることが
あるのです。
これは、DALIAN無き後 私がDearLovingを1度も聴きに
行かなかった理由であり、2003年にDir en greyの手を
一時的に放した遠因でもあります。

聴こえてしまうひと達には、たぶんわかっている(バレている)。
いまはわからなくても、ギルガメッシュを出身地として、
これから聴こえるようになっていくコたちもいるでしょう。
バンドを育てるのは、確かに客なのですけれど、
客をうまく育て導くのもまた、バンドの実力なのですよ?
いま聴かなくてはと思えるようなコントロールをよろしく。


そしてもうひとつ。
じじぃになるまでやっていたい…と、望んでいないバンドは、
おそらく無い。外側の、内側の、個人の、時代の、さまざまな
事情で、思惑で、続けられなくなって、消滅していくんです。

実力だけじゃないし、運だけでもない。

JACK IN THE BOXで、自分たちの倍の年齢でもステージに
立っているひと達を、まるであたりまえのように観ている
彼らだからこそ、クギを刺しておきたいと思います。

ステージに残れなかったひと達が、
その何百倍もいるのだということを。

Morrieさんが、当時いっぱいいた僕らより上手かったひと、
どこ行っちゃったんでしょう?と言ったように。


そしてバンドというのは、良きにつけ悪しきにつけ、
そのフロントマンに左右されます。
そしてフロントマンというのは、100%では
ないけれども、大抵はヴォーカリストです。

左迅を擁するバンドとしてのギルガメッシュが参考に
すべきは、DEAD ENDやL'arcやシドではなく、
むしろDIE IN CRIESであり、ムックだと思います。
(ムックの方はどうもそれをわかっていてギルガメを
かまっているフシがある気がします)

キミらの歳の頃のkyoちゃんは、熱さと勢いとセンターに立つ
意識の強さは持っていたけれど、唄が抜群に上手いワケでは
なかった。それでもkyoちゃんはいままで生き残った。
それが何故なのかを、彼から盗み取らなくては。


続けていく意思があることは、このライヴでわかりました。
続けていくための努力を、今後みせ続けてほしいと思います。


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